2018年2月4日日曜日

Cockpit Care 外資系エアライン編

外資系エアラインは日系と違って❝お国柄❞があります。

欧米系のCaptainであればゲート近くのスタバからコーヒーを持ち込んだりして、
ほぉっておいても大丈夫な人(おおらかな性格)だと見当がつきます😍

逆に繊細(神経質)だと飛行機に乗り込んでくるなり、
あれを持ってこい、これを持ってこい、なんてオーダーし始める人も。。😑
IFS(客室責任者)がピリピリしてると、そのどちらかわかるのです(笑)


驚いたのがラマダンにまつわること。
ラマダンとはイスラム教徒が断食を行う約1ヶ月間のことで
の期間は日中の飲食を断ち、神の恵みに感謝するのです。


多くのイスラム教徒は日の出前に食事をとり、日没には家族や友人が集まって
その日の断食終わりの食事をとります。このときイスラム教徒はムハンマドに習って、
まずデーツ(ナツメヤシの実)から食べ始めます。

画像をお借りしています



定番のドバイ土産「バティール」のデーツ


 




ご搭乗のお客さまの中にイスラム教徒の方がいらっしゃった場合、
機内で断食が明ける場合は軽食セットのBoxが用意されていることが一般的です。
飛行中でも断食開始・終了時刻を正確に算定し、IFSがPA(機内アナウンス)で
それを知らせ、配り終わったタイミングでお召し上がりいただくようにします。

【参照】ラマダン時刻計算ツール



ある時、驚きの光景を目にしたことがあります。

東から西へのFLT。
日本着陸と同時に日没となったため、Upper DeckのGalley担当がBoxとMeal Trayを
いそいそとCockpitに届けている。。

まだTaxing(地上走行中)、滑走路から誘導路なのに💦

通常はありえませんが、このようなCockpit Careもラマダン時期においては
不思議なことではないのです。
よく考えると現地のホテルを出る前から12時間以上飲まず食わず、
ということもあり、CaptainとFirst officerとが順番に食べ物を口にしているんですね。

断食には例外(免除)もあって、妊娠・授乳中の母親、重病患者、
健康リスクのある者、貧困の中にいる子ども、旅行者はしなくてよいとされるので
Cockpitもこれにあたるんだと思い込んでいました。

疑問だったのでCrewにそれとなく理由を聞いてみると、
例外を運用しないのは、Pay Back(つけを払う、延長する)のが嫌なんだとか。
ラマダンが終わった後の祭りで家族や親族、友人と一緒に祝いたいからだそうです。
日本の正月を思い浮かべ、な、なるほど~と妙に納得してしまいました。


UDのお客さまも
Crewの食事を運ぶ姿に

???

お客さまが降機される際には、限られたCrewでお見送りしながら

「先ほど断食が明けましたので、
食事をさせていただいております・・・🙇」

「あ、そういうことなの!」という反応で、
いちおう、ご理解いただけていたのかと思います。。









他のイスラム人CrewはGalleyのカーテンを引き

ゴクゴク、ムシャムシャ👄

宗教上のことだし食べ物の恨みはほんっとに怖いから、
黙って、限られた人数で降機の後の仕事をするしかないんですけれどね😑





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