「折り入って話があるのですが・・・」と相談がありました。
内容ですが、将来キャビンアテンダントになることも考え始めているが
先天的な片耳難聴で程度も軽くない(中から重度)、
エアライン出身者の先生方にも相談したが❝厳しい❞というお話だった、
自分としても理解はしているが納得をしたい、
確認の意味合いでご意見をお聞かせくださいとのことでした。
立ち話でしたし、難聴に関しては専門家ではないので、
そのことについては回答しかねるとお断りを入れたうえで
職種特性について説明をするということにしました。
採用試験では必ず健康診断が実施され
乗務に支障なく健康に働けるかをチェックされる
一般的にも過酷な環境下で行う労働を想像されるのではないでしょうか。
その学生も客室乗務職をお客さまとして見える範囲で判断し、
日常生活や授業にも支障がない自分もアルバイトと同じく
サービス業を選択できるのではないかという思いがあるようでした。
確かにお客さまに安心しておくつろぎいただくために、
見せない姿があります。
確かにお客さまに安心しておくつろぎいただくために、
見せない姿があります。
実際はというと、乗務時間中はサービスを展開するだけでなく、
保安要員としての職務があります。
お客さまの安全と
命を守る役割を全うできるか
エンジン音が絶えずする機内で接遇面を充実させていかなければなりません。
前後右左にいらっしゃる複数のお客さまから話しかけられ、
前後右左にいらっしゃる複数のお客さまから話しかけられ、
同時に機内アナウンスの内容を聞き分けながら保安面でも対応していきます。
同僚とはインターホンで連絡を聞き取りながら周囲に指示を出すこともあります。
何よりも客室乗務員は整備士が地上では確認できない、
また地上滑走や飛行中も操縦室では感じることができない異音などに
気づくことができる存在でなければなりません。
不信なことがあれば自分一人で判断せず同僚と連絡し合うことによって
気づくことができる存在でなければなりません。
不信なことがあれば自分一人で判断せず同僚と連絡し合うことによって
正しい判断を下す確率を高めることが重要なのです。
「その小さな異常の時点で正しい対処さえしていれば重大な事故が防げた」
という事故は過去に何度もあります。
航空事故というのはいきなり何の前触れもなく
突発的に発生するものではないと言われています。
自分がいる場所で一瞬でも生じた小さな異常や不具合を聞き逃す、
大したことがないだろうと見逃すことなく対処するというのは鉄則なのです。
重大事態を引き起こしかねない機体の異常の発見に務めることが可能な
身体であることは絶対条件
一般的に言われていることですが、片耳難聴者は音の方向感覚がないため
目から入る情報を多用するそうです。
深夜便では照明を落とし朝日が入らないように窓の日よけも降ろしますし
緊急時には非常灯だけの暗闇の中で非難脱出を試みると考えると
最善の行動ができるかというと❝それは厳しいのではないか❞ということなのです。
客室乗務員になるための初期訓練では
機内装備品を使用する際に
プシューという音で作動確認するなど
プシューという音で作動確認するなど
複数の場面で音に関する項目があります。
彼女には五感を研ぎ澄まして保安要員の役割を全うする
彼女には五感を研ぎ澄まして保安要員の役割を全うする
客室乗務員の『真の姿』をお伝えしました。
また片耳が聞こえない人は集中することだけでなく、
文脈や話の方向性を推測することが得意な人が多いこともお話ししました。
なぜならSkywardsはCabin Crewになる前にホームステイ先で
健聴者ではない子どもと過ごした経験があり、それを感じていたからです。
後悔したくないなら客室乗務員職を受験してみるのもひとつの方法、
自分の特性を見極めるだけでなく他の職種をたくさん研究して
別の方法で安全運航を支えるのもひとつの方法ではないかと提案すると、
別の方法で安全運航を支えるのもひとつの方法ではないかと提案すると、
彼女も明るい表情で「JALという企業に就職したい」と
決意するかのように話してくれました。
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決意するかのように話してくれました。
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誰にも未知の世界に飛び込むときには不安があるでしょう。
でも、躊躇していては何も始まりません。
悩むより動いてみる。そして結果を受け入れて、
自分を活かせる場所で花咲いていけばよいのです。
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なぜそのように言えるか。
それは中度の側彎症で不安を抱えていた元スクール生は
重要検査項目としていない(だろう)エミレーツを狙って合格しましたし、
中国東方航空の現地健康診断で内定取り消しになった元スクール生は
キャセイパシフィック航空で元気に乗務しています。
骨折の治療箇所にプレートが入る元スクール生は診断書を持ってドーハへ旅立ち、
カタール航空で世界中を飛び回っています。
骨折の治療箇所にプレートが入る元スクール生は診断書を持ってドーハへ旅立ち、
カタール航空で世界中を飛び回っています。
統一の基準がないのですから、可能性がないとは言い切れないのです。
個人情報にまつわる話だったので名前を聞くこともしませんでしたし、
いつも顔を会わせるような間柄ではありません。
彼女がどのように自分の道を切り開き飛び立つのか
遠くからでも見守っていきたいと思ったのでした。
Skywards
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