2016年12月20日火曜日

厳格な規則で有名なエアライン

現在募集中のカタール航空


SNS発信部隊がいる中東系の他社とは異なる点もありますので、ここで整理しましょう。


イスラム教国家での生活上、イスラム教で禁じられていることは守らなければなりません。
例えば「アルコール購入許可書」。
毎月の給与がある程度の額を満たしている者に限り、会社からの許可を得た上で
申請手続きを行う必要があります。

給与は無税で、家賃、電気・ガス代、職場までの交通費、医療保険はすべて会社負担、その他
補助金が出ます。また安全な敷地内の2ベッドルームのアコモデーションが与えられ、
他の2人の新入社員と共同生活をします。

これだけならメリットの方が多いような気もしますね。


しかし、「え?」というような規則が存在。
アコモデーション一つとっても細かなルールがあるのです。

・ 男女別の寮
・ 入退出管理(社員証にあたるIDカードにて実施)
・   門限あり(外出可能時間・帰宅時間の設定あり)
・ 訪問者の管理(身分証明書の提出・自筆サイン、滞在可能時間の設定あり)
・   クルー同士の宿泊にも規定あり(ともに翌日がオフの場合のみ)
・ ハウスキーピングの存在(掃除という名の室内チェックあり)
・ 職場への送迎(女性の場合は自身の父親か兄弟、夫のみ)


昨年は国際労働機関(ILO)がカタール航空に対し、妊娠したクルーの解雇を認めている
契約内容は差別的として、この条項を廃棄するよう要請したというニュースが流れました。
以前は新聞記事でCEOが「就職して5年までの間に結婚する場合は会社の許可が必要になるが女性がこの規定を知った上で労働契約を結んでいる」、「専門訓練という投資に見合った内容なので問題ない」という主張でした。
また「居住場所の玄関をカメラで監視することと訪問者の記録は女性たちの安全のため」、
月間100時間を超える乗務にも「相当の報酬を与えている」と語っていました。

このように民主主義国家でないカタールでは労働組合の発足は禁止されており、
労働者に発言の場はなさそうです。


決して非難しているわけではありません。

イスラム教の国では婚姻関係にない男女が同居していれば処罰の対象になります。
同棲してなくても性交渉だけで罪ですから、邦人も行動には注意を払うべきなんです。
ホテルの経営方針として、旅行者でも「夫婦でないカップルはお断り」のところがあるくらいです。



『郷に入れば郷に従え』




カタール航空だけでなく、外資系エアラインはいずれも日本人で固まることを嫌います。
本国の企業文化を理解して欲しいという意向は強いのです。

母国語を用いて派閥を作ることがないように配慮していることが、
他国の同僚とともに生活することを強いてると先進諸国に映るのかもしれません。


自分の価値観ではどうなのか、よく考えてみましょう。



飛ぶ鳥を落とす勢いだった中東系にも陰りが見え始めました。
採用試験の間隔が緩やかになるかもしれません。

国際派の方々には上記を十分理解したうえで、チャンス掴んでいただきたいです。


0 件のコメント:

コメントを投稿