なにやら物騒なTwitterの拡散希望が流れてきました・・・
「国内線をご利用の方が憤慨されていて怖い」と
スクール生も話題にしていました。
もちろんその場に居合わせたわけではないので
実際はどのようなやり取りだったかわかりかねますが、
苦情を申し立てていらっしゃるご本人が対象のものや人の
固有名詞や顔写真を出されていることに違和感があります。
お客さまの声をお聞かせください
こちらをご利用いただければ互いのリスクなく
建設的な話し合いができたのではないでしょうか。
機内でのお願い
その他の4.に以下の文があります。
-----------------------------------------------------------------------------
他のお客さまや業務中の社員に対する無断撮影行為は、
周囲のお客さまへのご迷惑となる場合がありますので、
ご遠慮いただきますようご理解とご協力をお願いいたします。
-----------------------------------------------------------------------------議論なさりたいのは「荷物の収納」についてかと思われます。
手荷物は適切に収納してください
機内持ち込みお手荷物
こちらをご覧になれば適切な収納の仕方や
ご自身の❝バッグ❞のサイズがどうであったか
確認していただけるでしょう。
日系では手荷物を膝の上や、足元に置いているお客さまに対して
三段階でお声掛けします。
「依頼」
理由をお伝えしたうえで
ご協力いただけるようお願い
⇩
「注意」
指示に従っていただけるよう
注意喚起
⇩
「命令」
禁止行為をしないよう命令
ただし、地上滑走の時間が短い場合は安全が最優先となるため、
懇切丁寧に説明してはいられないことがあり、
それについてご理解いただけていないのかもしれません。
法律で定められた禁止事項がございます
日系の問題はCAによってお声掛けするしないに
程度差が生じていることでしょう。
Skywards自身も別の大手に搭乗した際に感じたことがあります。
非常口座席の窓側を指定しましたが、通路側の隣の乗客が
iPad(9.7インチ)とスマートフォンを膝の上に乗せており、
シートベルト着用のサインが点灯してから
着陸までの間に寝落ちして、タイヤが接地して急ブレーキがかかった瞬間に
前に落してお見合い席のCAの足元まですごい勢いで滑っていきました。
そうなるだろうと想像していたので何度も「この状態で大丈夫?」という
視線を送りましたが向かいのCAは見て見ぬふりのように感じました。
大きな音が鳴って皆が振り向いていても「どうぞ」と落下物を返却して
地上滑走中にも関わらず支給iPadの操作をしていました・・・
なぜあり得ないと思ったのかというと、その会社はいろんな意味で
厳しいと聞いていますし、自分が在籍した外資系では
Saftey always comes first
そういう企業文化だったからです。
ある便の出発準備中の事例を紹介します。
欧米のお客さまが自分たち(2名)の荷物を上の棚(コンパートメント)に
収納せず、座席座席の間にオットマンのように固定するように置きました。
当然、Cabin Crewは適切な収納をお願いしましたが、
自分たちの座席が中央の4席であることや周囲に空席があることを理由に
拒み続けたのです。
出発時刻を過ぎて、なお、状況に変化がなくLS(エコノミー統括)から
IFS(客室責任者)、PIC(指揮権のある機長)へと報告され、
最終意思決定者であるPICは「Off road」の指示を出しました。
こうなってしまうと一介のCabin Crewはどうすることもできません。
該当のお客さまがいくら懇願しても、安全運航を阻害する
危険な人物であるとの判断が覆ることはありません。
すぐに数名のGSが機内へに乗り込み荷物とともに機外へと
誘導されていきました。
なかには「言うことを聞くってお願しているからもういいじゃないの」
そのように仲裁に入ろうとする日本の方もいらっしゃいましたが
指揮命令が徹底してこそOne Teamなので、その国の航空法について
ご説明差し上げ、やむを得ない判断であることとご理解いただきました。
(二枚舌のような、対応する人によって異なるのでは信頼されませんから)
うなだれるその様子に心が痛まないと言ったら嘘になりますが、
優先されるべきは安全に目的地までたどり着くことです。
そのことを念頭に仕事をしている航空従事者に
日系も外資系もありません。
お客さまのバックグラウンドにも関係なく、共有していただきたいのは
危険性についてなのです。
数日前にマレーシアで起こった桃田健斗選手が乗車するバンが起こした
交通事故を思い出してください。
時速60Kmで走行していたバンが時速30kmのトレーラーに衝突して
二列目に座っていた選手の身体が大きく前のめりになり
顔に数か所の裂傷を負っていましたよね。
飛行機に乗り慣れてしまうとお客さまは安心感を持たれますが、
離陸時の時速は240~300km、事故は離着陸の11分間に集中しているのです。
膝上の荷物が通路などに飛ばされ、
自分自身でなく他の乗客の
避難・脱出の妨げになってしまう恐れがあること
緊急事態では衝撃防止姿勢をとらなければならない、
それは急なことで説明する猶予もないということ
専門職がサービス以外でお声掛けするということは
お客さまに選択肢がほとんどない状況なのです。
諭すように促してもらっているのは、お客さまは神様のなごりでしょう。
そもそも諭されるというサービスをお受けになっているのですから
ご立腹になるの話でもないような気がします。
今回の件は地上の責任者がお客さまの行為に非がなかったと
謝罪したように表現されていました。
もしかしたら早期解決を図ったのかもしれませんが、
その点もつけ入る隙を与えてしまっているように思えてなりません。
担当部署はカスタマーハラスメント(通称カスハラ)に
屈することなく毅然と対応してほしいものです。
当該のCAの方はしばらくヒアリング調査ならぬ事情聴取や報告書類の作成など
乗務復帰は難しいかもしれませんが、堂々としていていただきたいです。
オリンピック・パラリンピックに向け、
本当のおもてなしを日本全体で体現するためにも。
Skywards
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